英語の正しい勉強法を長期間続けるには、納得感の裏付けが必要です。しかし納得感が求められる局面は、勉強法に限りません。何気なく普段やっていることについて、「なるほど!」とその背景や意味に合点が行った瞬間(納得感)は実に愉快です。この愉快な感覚がやる気を生みます。このページでは、日本生まれ日本育ちの観点から、英語にまつわる「なるほど!」を幾つかご紹介します。
野口悠紀雄氏の書かれた「超勉強法」という本があります。私は、社会人一年生の時に読んだのですが、特に英語の勉強法に関しては、正に我が意を得たりという感じでした。つまり、自分が高校一年の時に「なるほど。こうやればいいんだ!」と何となく気が付いたやり方がそのままそっくり書かれていたのです。野口先生は、それを「教科書丸暗記」法と呼んでおられましたが、学生の英語学習はこれで決まりです。
文字通り、教科書を「丸暗記」してしまうのです。 具体的には、次の様にします。
日頃の予習の際に、翌日の授業の範囲をなるべく大きな声で音読するのを習慣にします。各々の文を、20回ほど音読を繰り返すと自然に口を突いて出る様になります。この際、なるべく大きな声を出すのがポイントで、黙読で済ませてはいけません。(英語の学習では、なるべく多くの感覚を動員するのが重要です。黙読だと基本的には目しか使っていませんが、大きな声を出すことで、口と耳も動員することになります。理想的には、それを更に進めて、音読の最中に部屋を歩きまわったり、ジェスチャーを交えたりするのです。)
一旦この状態に達すると、しばらく時間が経った後でも、再度音読することで「自然に口を突く・・」 がよみがえります。これを、定期テストの直前にやる。そうすると、教科書からの出題に関しては、無双状態になります。なにしろ、穴埋め問題などは、正解が「勝手に」口を突いて出るのです。
「教科書丸暗記法」を習得すると、教科書からの出題に関してはカンニングしているのとほぼ同じで、次のような循環に突入します。
⇒ 定期テストの中の教科書からの出題は、考え込む必要がなく、あっという間に終わる。
⇒ テスト時間の殆どを初見問題に費やせる。
⇒ 周囲が驚くような突出した点数が出る。
⇒ 味を占める。
⇒ また、同じことをする。
と言うことで、 定期的にテストのある学生にとっての「教科書丸暗記法」は、見事なまでにモチベーションの維持がテスト結果という目に見える形でビルトインされているのです。
「英単語/熟語を定着させるには、例文で覚えなさい・・・」と言われますね。 にもかかわらず、多くの人がそれとは真逆のやり方(英単語/熟語とそれに相当する日本語を並べて1:1対応させて覚える・・・)をしています。
日本人にとっての英語を始めとして、我々が生きている間に獲得するスキルのほどんどは、学習という行為を通して身につけます。そして、必ず4つのステップ(段階)を経ると言われており、「学習の4段階」と呼ばれます。
色々な方と接していると、規則変化動詞の過去形/過去分詞形の発音がスムーズに出来ない方に出会うことがあります。例えば、音読している英文の中に“stopped”が出てきたとしましょう。最後の”-ed”を[t]と発音すべきか[d]とすべきか戸惑いを見せる人が一定の確率でいるのです。
英語を母国語とする先生(英語ネイティブ講師)に教わる際に感ずるフラストレーションの一つは、我々日本人が時に感ずる「モヤモヤ感」を上手く伝えられないことです。 つまり、我々にとって難しいことが、ネイティブにとっては難しいとは限らず、結果的に「モヤモヤ感」を共有してもらえないのです。 今回のブログ記事では、この様になってしまう理由を考えてみることにします。
日本では、英語の能力がある人のことを指して、「・・・・さんは、英語がペラペラだ。」と言います。 あるいは、「・・・さんは、英語が話せる。」という表現をする場合もあります。 35年の外資系企業勤務を通して第一線で仕事に英語を用いてきましたが、こうした言い回しや表現の罪の大きさを改めて感じています。
最近になって、日本の社会人の方から、「グローバルな環境でバリバリ働いているのに、さっぱり昇給しない・・・」という声をよく聞くようになりました。
英語を日本語にする場合、「スラッシュ・リーディング」と呼ばれるやり方があります。(厳密には、「サイト・トランスレーション」と呼ぶのが正しくて、「スラッシュ・リーディング」はその一部の構成するものです。) 呼び方はともかく、英語の速読の訓練には欠かせないものです。